2013年11月15日金曜日
地盤改良の様子
「120人の大家族の家」
地盤改良工事も大詰めを迎えてます。
これは柱状改良といって、大きな羽のついたドリルのお化けみたいなもので土を掘削しながら、同時にそこにセメントミルクを混ぜ合わせながら杭を作って地盤を改良するというものです。今回は300本以上の柱状体を作りました。土の表面に丸いものが規則正しく並んでると思いますが、これがその柱状体の頭になります。この上に建物本体の基礎が載ることになるんですね。あの丸一つで1200φあるんですよ。
2013年11月8日金曜日
弓道場
とある区の弓道場のコンペに参加しました。
弓道という日本古来の伝統文化の継承、発展を安全で継続的に行なえるような空間配置や弓道の最高目標である「真・善・美」の追求のための配慮などを心掛け、また、周辺環境との関係性も考慮する計画としました。
弓道という日本古来の伝統文化の継承、発展を安全で継続的に行なえるような空間配置や弓道の最高目標である「真・善・美」の追求のための配慮などを心掛け、また、周辺環境との関係性も考慮する計画としました。
神聖な空間を創出させるために結界を設え外界とは縁を切る計画とした。
敷地は東西方向に細長いのため、西日のまぶしさを避けるよう東向きに射るように射場、矢道、着的場を配置。
平坦な公園内に設けるので公園自体に変化を持たすようにこの建物を「丘」に見立て、レベル差のある2カ所の屋上を一般に開放し積極的に利用出来るような計画としてます。さらに上の方の屋上を射場が見えることの出来る屋外観覧場として開放します。
道路際に植栽を施し、既存街路樹を分断すること無く連続させるように配慮してます。
2013年11月1日金曜日
レゴブロックを使って
これはみなさんよくご存知のレゴブロックですが、計画の初期段階でなんとなく頭でもやもやした形をとりあえず形にしてみる時に使うことがあります。
建築士試験の引っかけ問題に出てきそうな敷地と格闘中。
1階飲食店・2階はそのオーナーの住居部分。
2階中庭を中心に各居室を配置するとどうなるか大づかみに把握する。
地上、2階、3階それぞれに庭を持つ住宅の計画。
都市生活の中でもいつでも自然や四季を感じられる。
2013年10月26日土曜日
120人の大家族の家
昨年度設計した保育園の施工者も決まり、いよいよ現場がスタート します。施主、設計者、施工者が一体となって来春の竣工に向けて 走り出します。
こんな思いで設計に取組みました。
三つ子の魂百までという言葉があるほど、幼児期の体験、経験、環 境は、その後のその子の人生において、自覚無自覚に関わらず大き な影響を及ぼすといわれている。保育園に通う子供たちは、昼間の かなり長い時間をここで過ごすことになる。
そのため、保育園は家以上に生活の場であり、家庭的でなければな らない。ご飯を食べ、うんちをし、眠り、遊び、けんかをし、虫を 捕まえ、花のにおいを嗅ぎ、泣き、笑い、友達になり、人生の原風 景がここで刻まれる。
だからいろんな体験が出来るように、いろんな経験がつめるように 、いろんな場所を用意したい。居心地がよく、笑い声が響き、安心 できる場所を。
そう、ここは120人の「すみだの子ら」が住まう大家族の家なの だ。
こんな思いで設計に取組みました。
三つ子の魂百までという言葉があるほど、幼児期の体験、経験、環
そのため、保育園は家以上に生活の場であり、家庭的でなければな
だからいろんな体験が出来るように、いろんな経験がつめるように
そう、ここは120人の「すみだの子ら」が住まう大家族の家なの
2013年10月19日土曜日
建築相談をお受けいたしております。
変形敷地だけど実際に建てられるのだろうか。
狭小敷地に4人家族の住宅は成り立つのだろうか。
リフォームしたいけれど使いやすくするにはどうしたらいいのだろう。
住宅を建てるのは一生のうちでそうそう何度もある事ではなく、悩みは尽きないと思います。今あなたが迷っている、悩んでいる事をメッセージでお送りください。
新築に限らず、リフォーム、リノベーションのご相談もお受けいたしてます。また、住宅に限らず一般建築の設計・監理、特殊建築物の調査業務や耐震診断、古民家鑑定なども行なっております。
当事務所へお越しくださって直接お話をお伺いすることも出来ます。平日でも土日祝日でも結構です。幾日か候補をあげてくメールにてお知らせください。
住宅設計カルテ 新築編・改修編(PDF版、WORD版)
建築設計カルテ 一般建物編(PDF版、WORD版)を用意してます。
(有)クエストワークス一級建築士事務所 大谷浩一郎
「ひとが大好きな家」
たくさんの友達に囲まれ、たくさんのお客さんが絶えず訪れる、そんな「ひと」が大好きな家族のための家。
この家には1階にも2階にも自然を感じ、季節を感じることの出来る「外の居間」がある。
「外の居間」では風を感じながらお茶を飲んだり、ハンモックに揺られながらうたた寝をしたり、子供達の水浴びの歓声が聞こえる。
この家には1階にも2階にも自然を感じ、季節を感じることの出来る「外の居間」がある。
「外の居間」では風を感じながらお茶を飲んだり、ハンモックに揺られながらうたた寝をしたり、子供達の水浴びの歓声が聞こえる。
「外の居間」は「内の居間」とつながり時には閉じたり、時には開いたりしながら一体となって、家族に安らぎを与え友人をもてなす空間となる。
2013年10月18日金曜日
調査の仕事
とある区の体育施設にお邪魔しました。屋内プールの壁のタイルが剥がれ落ちそうな箇所は無いか、施設利用者に危険がないか確認してます。こういった調査の仕事もしております。
タイル面を打診棒という棒で叩いてタイルが浮いていないか調査しているところです。浮いているところはそうでないところと比べて少し乾いた音がするので分かります。
2013年6月12日水曜日
Appleの意志
WWDC2013の冒頭に流れたビデオメッセージの日本語訳がとあるサイトに載っていた。
「もし人々がみな、追われるようにして作れるものすべてを作っていたら、いったい誰が1つのものを極めてくれるのか。我々は「便利」を「喜び」と、そして「豊富さ」を「選択の自由」と勘違いし始めている。
何かをデザインするためには、焦点を絞ることが大事だ。そして我々が最初に問うのは、人々にどう感じてほしいかだ。例えば、「喜びを与える」「人々をつなぐ」……その後、我々はその意図に基づき、手を動かし、作り始める。これは時間のかかる作業だ。
1つ1つの“YES”の背後には1000の“NO”がある。
我々はものごとをシンプルにし、完璧なまでに洗練し、我々の作るものが、1人1人の人生を変え、心に触れるようなものになるまで、製品のそこかしこに手を入れて、何度も作り直す。
我々はものごとをシンプルにし、完璧なまでに洗練し、我々の作るものが、1人1人の人生を変え、心に触れるようなものになるまで、製品のそこかしこに手を入れて、何度も作り直す。
そこまでやって初めて、我々は製品に署名を入れる「Designed by Apple in California.」と」
僕は漢字Talkの頃からAppleのコンピューターを使っているので、かれこれもう20年以上になる。自分たちが世の中に生み出す製品に対して決して妥協を許さない姿勢が、同じ物作りを生業にしている僕にとってはすごく惹かれる部分であり、それが長年使っている理由だ。
僕は漢字Talkの頃からAppleのコンピューターを使っているので、かれこれもう20年以上になる。自分たちが世の中に生み出す製品に対して決して妥協を許さない姿勢が、同じ物作りを生業にしている僕にとってはすごく惹かれる部分であり、それが長年使っている理由だ。
Jobsなき新生Appleの発したメーッセージに改めて共感すると共に、この言葉をAppleが忘れない限り、僕はこれからもAppleの製品をずっと使い続けていくだろう。
2013年5月23日木曜日
生活発創倶楽部にて
先日、生活発創倶楽部においてデザインコラボレーション&フュージョン発創展開と題し、実例を交えお話しさせていただきました。今後の展開が楽しみな倶楽部です。みなさんのご参加をお待ちしてます。
生活発創倶楽部 http://www.life-creaidea.com
2013年5月20日月曜日
学校のトイレ改修に際して
<現状の問題点>
学校のトイレは排泄するためだけの空間では無い。昇降口や廊下などのように必ず一日のうち一度は利用はするが、ただ通り過ぎる空間でもなく、少しの時間はそこに滞在する。そこは、学級、学年を超えて顔を合わせるちょっとしたコミュニケーションの場であったり、みんなが気持ちよく使えるように、生徒一人一人がみんなを思いやる気持ちを培う場であったり、ルールを学ぶ場でもあるはずである。がしかし、これまでの学校の既存トイレは「臭い」「汚い」「暗い」という言葉で表現され、うまくその機能を発揮出来ないでいる。
一体「臭い」「汚い」「暗い」の原因はなんなのであろうか。経年変化による劣化や破損はもちろんあるが、まず考えられる原因としては以下の事が考えられるだろう。
●今までのトイレの便器は和式便器が多く採用されているが、和式便器は洋式便器に比べ便器外排泄の可能性が高い。それが床と便器の廻りや隙間に残り臭いの原因となっている。
●旧型の小便器は足下まで便器がカバーする低リップ型でないことが多く、便器外に小便が行き易く、そのため汚れ易く臭いの原因となる。
●床をデッキブラシなどでこすり、浮き上がった汚れを水で洗い流すいわゆる湿式清掃のトレが多いが、この方式は便器外排泄の場合洗い流せるというメリットはあるが、清掃後の水分によりカビや雑菌繁殖の好環境となり臭いの原因となっている。長年にわたり蓄積した床タイル目地(モザイクタイルが多いのでその分目地も多い)の汚れは日常レベルの清掃での対処は難しい。
●床タイルの目地に付着沈着した黒ずんだ汚れが、空間全体を暗くじめじめした暗い印象を与えている。
●照明は天井の全般照明だけのところが多く、ブース内に明かりが届かず物理的に暗い場合がある。
<その対策>
日常生活には必要不可欠で教育的側面や公共の精神や自立心を育む絶好の空間が、「臭い」「汚い」「暗い」という負のイメージで敬遠されている。その問題点を解決し、清潔で機能的で明るく快適な、みんなが利用しやすいトイレにするにどういった方法がよいのか。また、生徒の健康管理や今後増えるであろうインフルエンザ、ノロウィルスなどからの疾病予防の観点からもトイレや手洗設備は学校内の重要な施設として位置づけられることが考えられるので、合わせてその点からもその方策を考えてみたい。
●床の乾式清掃化
土足で使用する駅や公園のトイレは、土ぼこりなどを洗い流す湿式清掃が適しているが、学校は上足であるので土ぼこりなどの汚れはあまり気にならない。現在採用の多い湿式清掃が皮肉にもカビや雑菌を繁殖させているので、清掃方法を衛生的な乾式清掃に変える。その場合は、出来るだけ清掃がし易い床材を選定し、汚れが残らないように目地などは極力なくすようにする。
●便器の洋式化
臭いの原因となる和式便器をできるだけ洋式便器にする。その場合、直接便器と肌が触れるのを嫌う生徒児童もいるので和式便器をある一定数残す事も考慮する。
●巾木換気の採用
臭いは、ほとんど床付近(床と便器の取り合い、床タイルなどの目地)で発生するが、壁・天井付の換気扇では、室内に臭気が拡散してしまう。上記臭いの発生源をなくす工夫をしても防ぎきれない臭いは、拡散前に発生源近くから臭気を排出することが効果的である。人間の鼻に届く前に換気してしまうのが肝要である。
●自然光の確保と全般照明、間接照明の併用
学校のトイレ利用はほとんどの場合昼間に限られるので、空間全体の明かり取りは自然光をメインとし、足りない部分を天井の全般照明で補う。またブース内には補助照明として間接照明を採用する。外壁へ新たに開口を設けるのは困難を伴うため、既存窓を有効活用し、ブースなどがかからないようにプラン作成時に配慮が必要である。また、窓を段窓にし一部ガラリとして吸気を確保してる例が多いが、トイレ入口をオープンにする事によりガラリが不要となり、その分ガラスとし採光面積を増やす事も可能となる。
五葉棚瓢杓使い
先日、玉川大学にて東京煎茶倶楽部主催によるお茶会が催されました。前日の雨が残るのではないかと心配でしたが、なんとか晴れ間も見え、たくさんのお客さんを迎えることができました。
今回は講堂のホールに一坪の茶室を設営し、そこで五葉棚瓢杓使いのお点前です。私自身、今年に入りほとんど稽古が出来ず、今回は全く自分のお点前に全く納得がいきませんでした。やはり日頃の準備が大切ですね。
お茶は精神を集中するのにとてもいい訓練になります。息長く、ゆっくりと楽しんでいきたいと思ってます。
2012年9月5日水曜日
邂逅
次男が通う高校で職業を聞く会の講師募集をするというので、手を挙げさせていただいた。進路選択をする際、身近な対象から選びがちになるので全校生徒の父兄から幅広く募集しているとのこと。
私の場合、「建築」という種が心の中に蒔かれたのは、小学校3年のときに父親が自宅の新築をしたときのような気がする。学校から帰っては大工さんの仕事を飽きずに見ていた。鉋から出てくる向こうが透けるぐらい薄い布のような鉋屑やきれいに揃った道具たちに釘付けになった。
高校でその先の進路を決める際、コンピューターの道か建築の道かを迷った時期があったが、建築を選んだ。あれから30年。道は自分で選んだ(つもり)だが、その道程で遭遇することはまさに邂逅。思いがけない出会いやめぐり合わせの結果が今を形づくる。
高校でその先の進路を決める際、コンピューターの道か建築の道かを迷った時期があったが、建築を選んだ。あれから30年。道は自分で選んだ(つもり)だが、その道程で遭遇することはまさに邂逅。思いがけない出会いやめぐり合わせの結果が今を形づくる。
職業に就く動機やきっかけは人それぞれであるが、待っていては出会いはなく、巡るものも巡っては来ない。いろんな経験をして引き出しをたくさんもつことが大事だと子供たちに伝えるつもりだ。
2011年10月30日日曜日
白川郷を訪ねて
先日、日本で文化遺産としては4番目に登録された世界遺産として知られる、岐阜にある白川郷合掌造り集落を訪ねた。かなりの数の観光客でごった返し、ゆっくり見学するという訳にはいかなかったが、県指定重要文化財が九棟が残る「合掌造り民家園」は落着いて見ることができた。
桂離宮の名を世界に広めたドイツ人建築家のブルーノタウトは、自著「日本建築の基礎」で白川郷を「これらの家屋は、その構造が合理的であり論理的であるという点においては、日本全国を通じてまったく独特の存在である」と評しているが、はじめて見た時には本当に驚いたに違いない。掌を合わせたような形から合掌造りと命名されている工法は、日本でも他では見られず、その大きく存在感を持つ屋根が何棟も連なる姿はあまりにも壮観である。
建物は南北に通る谷に合わせ、それに沿うように南北に配置されている。これは、谷を吹抜ける風に対して一番小さな壁面を南北に向け風の影響を減らし、屋根全面に日差しを得るためであった。そして、雪下ろしの作業軽減や多雨地帯の水はけを考慮し、あのような急勾配になっている。また、養蚕や和紙漉きなどの家内工業を有効に活用するために、入母屋や寄棟とせず、屋根裏空間を最大限にとれる切妻を採用している。
一つ一つが理にかない、自然に逆らわず、自然と共に「共生」しようとする先人の知恵はいろいろな事を私に教えてくれる。紅葉が始まりだした木々と茅葺き屋根は、文字通り自然と一体となった姿となり、初秋の一日を楽しませてくれた。
今度は雪のある季節に訪れてみたいと思う。
桂離宮の名を世界に広めたドイツ人建築家のブルーノタウトは、自著「日本建築の基礎」で白川郷を「これらの家屋は、その構造が合理的であり論理的であるという点においては、日本全国を通じてまったく独特の存在である」と評しているが、はじめて見た時には本当に驚いたに違いない。掌を合わせたような形から合掌造りと命名されている工法は、日本でも他では見られず、その大きく存在感を持つ屋根が何棟も連なる姿はあまりにも壮観である。
建物は南北に通る谷に合わせ、それに沿うように南北に配置されている。これは、谷を吹抜ける風に対して一番小さな壁面を南北に向け風の影響を減らし、屋根全面に日差しを得るためであった。そして、雪下ろしの作業軽減や多雨地帯の水はけを考慮し、あのような急勾配になっている。また、養蚕や和紙漉きなどの家内工業を有効に活用するために、入母屋や寄棟とせず、屋根裏空間を最大限にとれる切妻を採用している。
一つ一つが理にかない、自然に逆らわず、自然と共に「共生」しようとする先人の知恵はいろいろな事を私に教えてくれる。紅葉が始まりだした木々と茅葺き屋根は、文字通り自然と一体となった姿となり、初秋の一日を楽しませてくれた。
今度は雪のある季節に訪れてみたいと思う。
屋根が地面につきそうになっている写真左の建家は、火事や災害で家を失った人の仮設住宅であったらしい。
中は竪穴式住居にようになっていた。
鳩谷八幡神社
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